スカイハイ

怨みの門

川越市のおかやす学(岡安学)です。

今回は重いテーマなので、不快に感じられると思われる方は、スルーしてください。

今から20年前のドラマ『スカイハイ』(原作・高橋ツトムによる漫画)を偶然ユーチューブで見ました。

女優の釈由美子さんが、イズコという役で、毎回、出演します。

『怨みの門』の番人がイズコです。

この門に、不慮の事故や殺人で、命を奪われた人が訪れます。

この番人のイズコは、訪れた人に、命を奪われた状況や、加害者とされる人たちの、その後の様子を見せて、命を奪われた死者に、3つの門を選択させます。

「死を受け入れて、苦痛を無くし、天国で再生を待つか」

(ただし、現世の記憶は生まれ変わることで消えてしまいます。)

「死を受け入れず、苦痛を抱えたまま、現世をさまよい続けるか」

(さまよい続けても、100年も時が経てば、自分を思い出してくれる人すらいなくなり、無限の孤独を味わいます。)

「命を奪った人を呪い殺し、地獄へ逝って、永遠の苦痛にさいなまれるか」

(呪い殺すという行為は死者にとって相当のエネルギーを使い果たすので、無間地獄の苦しみの中にいる感覚になります。)

不慮の事故であっても、加害者と被害者という立場が成立してしまいます。

自分の命を奪った者を赦すのか。

呪い殺さなくても、現世をさまよい、自分の命を奪った者の最期を見続けるのか。

それとも赦せず、相手を呪い殺すのか。

たとえ、呪い殺さなくても、故意に命を奪った者は、いずれ必ず地獄へ堕ちると、イズコは言います。

だから、復讐をして、自ら、地獄に堕ちる選択をしなくてもいい、と。

宗教的に、言い換えれば、こういうことなのでしょうか。

執着を絶ち、怨む自我を捨てて、仏と成るのか。

執着し、永遠に浮遊霊としてさまようのか。

復讐のために自ら悪霊と化して、地獄へ堕ちるのか。

ちなみに、『怨みの門』が開かれると、3つの色彩の風景が見えてきます。

天国で再生する門の外は、金色に光輝いています。

現世に戻る門の外は、夕焼けの空が広がっています。

地獄へ堕ちる門の外は、赤い炎の中にいるような色彩で灼熱地獄を想像させます。

みなさんの身近な方たちで、不慮の事故や殺人ばかりでなくても、この世で誰かを怨み、この世に未練を残して、亡くなった方は、いませんか。

もしかして、その中に、あなたが悲しませた人、あなたが苦しませた人、はいませんか。

あなたを怨んでいる人はいませんか。

思い当たる人がいるのなら、その人のために手を合わせて懺悔し祈ってあげてください。

お互いが、地獄の炎に焼かれないために。

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