不幸が幸福になるとき

仏教聖典のことば

川越市のおかやす学(岡安学)です。

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『仏教聖典』という書物をご存知でしょうか。

浄土真宗本願寺派の運営する宿泊施設などには各部屋に必ず置いてあります。

このような書物をホテルや書店などで見たことがないでしょうか。

発行は、公益財団法人 仏教伝道協会(東京都港区芝)です。

この仏教伝道協会は、1965年、世界有数の大手総合測定機器メーカー、株式会社ミツトヨの財産で設立されました。

ミツトヨの創業者は、沼田恵範(ぬまたえはん・1897年~1994年)です。

沼田恵範は、広島県の浄土真宗本願寺派浄蓮寺の三男です。

恵範は、仏教布教のため、1915年、19歳で渡米します。

当時のアメリカでは、日本人は、白人から動物のような扱いをされていたようです。

仏教文化を伝えようと躍起になっていましたが、資金不足で、挫折します。

1930年、33歳で帰国します。

その後、日本政府の高級官僚に登用されます。

しかし、1936年、39歳のとき、その高級官僚の地位を捨て、起業します。

当時、海軍が国費をかけても開発できなかったマイクロメーターに着目し、国産化に成功します。

マイクロメーターに着目した理由は、「人を押しのけるのが嫌で、誰にも迷惑がかからないから」でした。

競合相手がいなかったのです。

東京都大田区蒲田に三豊製作所(現在の株式会社ミツトヨ)を創業します。

高度成長期に大きく飛躍して、世界の「ミツトヨ」にまで発展しました。

創業者の沼田恵範は、1965年、仏教伝道協会を設立します。

恵範は、私財を投じて、若き頃の夢の実現のため、再び、仏教の伝道に尽力します。

発行された『仏教聖典』は、現在、各国語に翻訳されて、世界中のホテルに頒布されています。

その数、『聖書』と並び、世界56か国に、700万部、配布されています。

この『仏教聖典』は、様々な仏教経典からことばを引用しています。

最後に、わたしが、たまたま、ページを開いて目に映った『仏教聖典』の言葉を記して末文とします。

以下引用

人は不幸を恐れて幸福を望む。しかし、真実の智慧をもってこの二つをながめると、不幸の状態がそのままに、幸福となることがわかる。それだから、不幸がそのままに幸福であると悟って、心身にまとわりついて、自由を束縛する迷いも、真実の自由も、特別にはないと知って、こうして、人は不二の道理(幸福も不幸も対立していないで一つであること)をさとるのである。(維摩経 入不二品)

参考 ウィキペディア

「沼田恵範」

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