奇跡のお経① 延命十句観音経 川越市のおかやす学(岡安学)です。 観音さまのことを、観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)と言います。 元々は、古代インド社会のバラモン教(後のヒンズー教の一派)の神さまです。 仏教に取り入れられて、人々を苦悩から救ってくださる慈悲の菩薩さまになりました。 実は、仏教という宗教は、他の宗教と、戦争やトラブルを起こしたことがありません。 なぜならば、仏教は、他宗教の神さまを、非難や排他せず、包括して、神さまを敬うからです。 日本の八百万の神々も、仏が神々の姿となって、日本にあらわれた(権現・ごんげん)と考えます。 観音さまの観とは、観(み)ると読みます。 昔、中国では、物見(ものみ)やぐらの高いところから、空の雲の形の変化を見て、今年は豪雨になるとか、日照りになるとか、物事の吉凶の判断をしていました。 その雲の変化を観察するとき、「観(み)る」という言葉を使っていました。 光を観察することは、「観光」になります。 観光の由来です。 観世音とは、この世の中の音を、観(み)る、と書きます。 つまりわたしたちの声を観ている(聴いている)のです。 ただ、傍観者のように観(み)ているのではありません。 観想(かんそう)しているのです。 観想しているとは、あなたとわたしの区別がないのです。 あなたの苦しみは、わたしの苦しみですよ、と観(み)て、聴いてくださっているのです。 観音さま、苦しいです。助けてください、とお願いすると、あなたの苦しみは、わたしの苦しみですから、救います、とはたらいてくださるのです。 そこで、その観音さまの功徳をいただき、奇跡を起こすお経があります。 とても短くて、10秒ほどで、誰にでもお称(と)なえできるお経であります。 延命十句観音経(えんめいじゅっくかんのんきょう)です。 次回は、この奇跡のお経について、お伝えさせていただきます。 関連