幽霊の日

今日とも知らず明日とも知らず

川越市のおかやす学(岡安学)です。

今日は少し重い話になります。

嫌な予感がする人はスルーしてください。

落語にある話だそうです。

縁日に露店のおじさんが亀を売っていました。

そこへちょうど通りかかったこどもに声をかけました。

坊や、『鶴は千年、亀は万年』と言ってね、亀は一万年も長生きするんだよ。

おじさん、そんなに長生きするのなら、亀を売ってちょうだい。

そのこどもは、亀を買って、家に持ち帰りました。

しかし、その亀は、翌朝、死んでいました。

死んでしまった亀を持って、そのこどもはおじさんのところへ行きました。

こどもは不満そうに言いました。

おじさん、亀は一万年長生きすると言ったけれど、すぐに死んでしまったよ。

おじさんは諭すように言いました。

坊や、その亀は、昨日が一万年目の日だったんだよ、と。

今年の7月26日に死刑が執行されました。

なぜか雨の降るどんよりとした日でした。

7月26日は、4年前にも、一斉に複数の死刑執行がありました。

その日の天気も低気圧が近づいていて曇天の気づまりする日であったことを記憶しています。

死刑囚の人が、仮に、生き物を飼うことを許されたとしても、おそらく精神的に飼えないのだろうと思われます。

亀が明日死ぬかも知れないいのちであることを悟っているからです。

7月26日は何の日だと思いますか。

「幽霊の日」だそうです。

江戸時代、『東海道四谷怪談』が中村座で初演された日が、7月26日だそうです。

このうらみはらさでおくべきか、で有名な四谷怪談です。

幽霊の日に死刑が執行される。

その是非について、被害者やそのご遺族でもないわたしが言及することはできません。

ただ、なにか因縁めいたものを感じます。

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